
みなさんこんにちは。
ペーパードライバー専門教習のHOP STEP DRIVE !!です。
先日、自家用車の日産セレナで家族と出かけた際に後部座席のエアコンについて指摘が入りました。
なんか温風出てるんだけど?

「冷房設定なのにまさかの温風⁉」
帰宅後に自分で確認すると、確かに温風が出ています。
「故障かな?」と思いましたが、修理費用を抑えるためにDIYでなんとか改善できないかやってみることにしました。

そこで今回は修理依頼前にDIYできるカーエアコンの冷却効果アップの方法をご紹介していきます。
この記事のポイント
・カーエアコンの調子が悪くてもセルフメンテで改善できる場合がある。
・カーエアコン潤滑添加剤で冷却効果UP&燃費向上
カーエアコンの冷却機能低下の原因は?

ここ最近は毎年、7~9月になると連日猛暑が続きますよね。
外気温が35℃以上なのにエアコンの効きが悪かったら…考えたくもないです。
とはいえカーショップでの修理となると、修理内容によっては高額になる可能性も。
セルフメンテで改善できる部分あるかな?

できるだけ費用を抑えるために、自分でできるセルフメンテナンスを考えます。
カーエアコン機能の症状からセルフチェックをする
まずは自分の車にどんな症状が現れているのかを観察して、冷却効果が落ちている原因を考えてみましょう。
カーエアコンの冷却機能が低下する主な要因として以下が挙げられます。

1. 冷媒ガスの不足
基本的には冷媒であるエアコンガスは内部を循環するため量が減ることはありません。
しかし、長年の使用やエアコンの部品に劣化があればガスが減少することがあります。
部品に劣化がある場合にはプロに交換をお願いする必要があります。
症状 | 風は出るが、十分に冷えない。 |
セルフメンテ | 可 ※冷媒ガス充填 |
2. コンプレッサーの故障
コンプレッサーはエアコンの心臓部にあたります。
冷媒(エアコンガス)を圧縮し、気体の温度を調整する機能があります。
症状 | コンプレッサー異常は異音が発生することが多い。 |
セルフメンテ | 症状によるが難しい |

エンジンの異常が原因での機能低下などもあります。
3. コンデンサーやエバポレーターの汚れ・異臭
コンデンサーとエバポレーターは、冷媒の熱交換を担う重要な部品です。
汚れたり詰まったりすると、熱交換が効率的に行われなくなります。
コンデンサーは車の前方にあり、走行中にホコリや虫が付着しやすい部品で、エバポレーターは湿気が多く、カビが発生しやすい部品です。
エアダスターや専用の洗浄スプレーを使って簡易的な洗浄が可能です。
症状 | 目詰まり、カビの発生による異臭 |
セルフメンテ | 可 |
4. 送風ファンの不具合
エアコンの内部には送風ファンがあり、冷たい空気を車内へ循環させています。
症状 | ファンモーターの故障があると、風量が低下します。 |
セルフメンテ | 難しい |
5. 温度センサーの故障
温度センサーは吹き出し口やエバポレーター付近に設置されていることが多い。
症状 | 異常があると適切な温度調整ができなくなります。 |
セルフメンテ | 専門的な知識が必要 |
6. 配管・エアコンフィルターの詰まり
配管やフィルターが詰まっていると、空気の流れが悪くなり、冷房の効率が落ちます。
症状 | 適切な温度調整ができなくなります。 |
セルフメンテ | フィルター交換は可 配管の詰まりは不可 |

機械や電気系統の修理は自動車整備士などに任せましょう。
セルフメンテできれば費用を抑えられる可能性があるね。

カーエアコンのセルフメンテナンスをしてみよう


我が家のセレナの症状は、
「運転席からは冷風が出ているが、後部座席から温風がでる」でした。
原因としては、後部座席のエアコンの温度管理をしている温度センサーの異常が第一の原因として考えられます。

今回、冷却効果改善のためにDIYした内容はこちら。
今回DIYを行った3か所
①エアコンフィルターの交換
②リアエアミックスドアアクチュエータのリセット
③WAKO'Sのカーエアコン用潤滑添加剤を注入
エアコンフィルターの交換
今回交換したエアコンフィルターはオートバックス等のカー用品店やAmazon等で購入できます。
まずは比較的簡単な作業であるエアコンフィルターが正常かをチェックします。
交換目安は1年に1回程度が推奨されています。
エアコンフィルターは多くの場合、助手席側のグローブボックスの奥に設置してあります。
グローブボックスを外す
セレナ(C27)の場合、まずはグローブボックスを外します。

開閉調節バーを外す
開けたら右側にある開閉調節バーを外します。

グローブボックス下部を止めているフックを外せば取れます。

足元のパネルを外す
助手席の足元右側にあるパネルを外します。
プラスドライバーでクリップを回せば外れます。

フィルターのカバーを外す
覗き込むとエアコンフィルターのカバーがあります。
カバーは下部から簡単に取り外しできます。

中のフィルター(白)を取り出すとクシャクシャになっていました。
これではフィルターの機能を果たしてないですね。
新品(緑)と比べると一目瞭然です。

こんな感じで縮めながら入れていきます。

フィルターの交換
フィルターを交換したらカバーをします。
あとは取り外した順にパネルやグローブボックスを戻して作業完了。

②リアエアミックスドアアクチュエータのリセット

次にリアエアミックスドアアクチュエータのリセットをしていきます。
各社のミニバンには運転席や後部座席の各エリアでエアコンの温度調節機能がついています。
温度調節はエアミックスドアアクチュエーター(空気混合扉)という部品で、温風と冷風を混ぜて設定温度にして車内に送風されています。
エアミックスドアの温風側や冷風側の扉の開度によって温度が変化するわけです。
後部座席だけ温度調節機能が低下しているということは、このアクチュエータが機能していないと考えられます。
送風口から温風が
後部座席のエアコン送風口から温風が出ている問題。
一応、設定温度を18℃にしてみましたが変化なし。

ボルトを外す
日産セレナのリヤエアミックスドアアクチュエータは最後尾左側のパネル内部にあります。
上のクリップと下のボルト(10㎜)を外します。

パネルを外す
ベルトのあたりから手を入れて真っ直ぐ引き、一つずつ内側のクリップを外していきます。

内側にアクチュエータがある
下のクリップまで外していくと、内側にアクチュエータがありました。
アクチュエータ下の配管部分は熱くなっているので作業用手袋をするか触れないように気を付けます。

コネクターを抜いてリセット
エンジン始動、設定温度最低、風量最大にしてアクチュエータのコネクターを抜き差しすると、白い棒が動きます。
アクチュエータがリセットされました。
もしリセットしても棒の部分が動かなければ、交換が必要かもしれません。

送風口の温度測定
リセットしたことで温風は出なくなりましたが、送風口の測定温度は約24℃。
冷風とはいえないので修理要検討という結果になりました。

③WAKO’Sのカーエアコン用潤滑添加剤を注入
最後にカーエアコンの潤滑添加剤を入れて冷却効果を高めていきます。
今回使用した添加剤はWAKO'S(ワコーズ)のパワーエアコンPLUS。
WAKO'Sの添加剤は他のエアコン添加剤と比較して冷却性能の向上やコンプレッサーの負担軽減に優れていると評価されています。
WAKO'SパワーエアコンPLUSの主な効果
・冷却性能の向上
・静粛性の向上
・耐摩耗性・防食性の向上
・エアコンシステムの清浄効果
・燃費向上
走行中にエアコンを作動させるとコンデンサーが作動しパワーロスが発生します。
加速性能が落ちるのでアクセル量が増え、燃費が落ちてしまいます。
パワーエアコンPLUSは潤滑剤によりコンデンサーをスムーズに作動させてパワーロスを低減してくれます。
結果的に燃費の改善も期待できます。
また、配管内の汚れを分散してくれるので目詰まりを防ぎ、冷却効果を高めてくれます。
実際にどのくらい冷却効果が高まるのか検証してみます。

用意する道具は次の3つ。
・WAKO'SパワーエアコンPLUS
・チャージホース(R134a対応)
・作業用手袋
送風口の温度測定
まず、エアコン送風口の温度を測定。
約15℃前後で、冷却効果はまあまあ。

WAKO'SパワーエアコンPLUSの注入作業は外気温が20℃以上の時に行います。
外気温が低い時に作業をしても効果測定が難しくなるためです。
一度アイドリングでエンジンを温めておきます。
作業開始前にエンジンを停止して、作業用手袋をしておきましょう。
チャージホースと缶を接続
チャージホースの針がある側にパワーエアコンPLUS缶を装着します。
必ず装着前にネジを回して針を引っ込めておいてください。

チャージホースと配管を接続
ボンネット内にあるエアコン配管の「L(低圧)」側を探します。(「H(高圧)」側には絶対に接続しないこと)
キャップを外してホースのクイックカプラー側を接続します。

ホース内のエア抜き
ホース内の空気を抜くため、缶を少し緩めて「プシュー」と音が出たら締めなおします。

エンジンをかけてエアコンを作動
エアコンを「最低温度」「最大風量」に設定し、内気循環モードにします。

ガス注入
缶側の蝶ネジを回してガスを注入します。
缶が冷たくなったら軽く振ります。
常温に戻れば完了ですが、ガスを循環させるために少し放置します。

作業完了
ホースを取り外し、低圧側のキャップを元に戻します。

送風口の温度測定
約13℃付近まで下がり、一定の効果が確認できました。


ちなみにスイフトでも試しました。
11℃→9℃と冷却効果がUPしました!
カーエアコンの機能改善のまとめ
今回は、修理依頼前にDIYできるカーエアコンの冷却効果アップの方法について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
内容をまとめると、
まとめ
・エアコンの症状に応じたセルフメンテで修理費用を抑えられる可能性がある。
・特にWAKO'SのパワーエアコンPLUSは簡単作業で冷却効果が高い!
・DIYでエアコンの改善が見られなければプロに依頼する。
皆さんも今年の夏の猛暑に突入する前に、マイカーのエアコンをメンテナンスしてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました!